真理・・・、
西川口のスナックではない。
船橋のパブでも平塚の美容院でも、アラモアナのお好み焼き屋でもマンハッタンの寿司屋でもない。
真理はランナーだ。
ランナーと言ってもフォアボールで出塁して、
調子こいて『リーリーリー!』とか言いながら、
言ってるそばから牽制球でアウトになったりする、あのランナーではない。
真理はマラソンランナーだ。
走歴5年目の今年2月、チャレンジメンバーとして入って来た。
初の練習会。
パッと見・・・、う〜ん、印象なし。
つーか記憶にない。
で、走り出したトコロ見て・・・、あ、ヤバい。このコ、走るわ・・・。
と思った。
3週続けて練習会に参加して15kmのビルドアップをこなした。
その週末、東京マラソンを走るという。
で、岩本はというとその東京マラソン、左にサザエさん、右にAKBに仕上げた女装男子と3人でユルユル走った。
折り返してきた上位の女子の中に、なんとこのコがいるではないか。
『 はえぇ・・・ 』
岩本 『 あのコ、なんてコだっけ? 』
サザエ 『 あ、サカモトさんです 』
AKB 『 違いますよ。タカギさんです! 』
(あんたらね、ぜんぜんちげーじゃねーかよ!加藤だよカトウ!!カトウマリ! 『 カ 』 しかあってねーし・・・)
ゴール後、先にゴールしていたカトウマリに訊いた。
岩 『 タカギさん速かったね。タイムいくつだった? 』
真 『 え?知りませんけど・・・ 』
岩 『 走ってきて知らないの? 』
真 『 ごめんなさい。ワタシ新人なもんで 』
岩 『 新人でもタイムくらいわかるでしょ 』
真 『 そこまで余裕なくって 』
岩 『 あ、そぉなんだ・・・。でもゴールのとき、おっきな時計あったよね?どんな数字が並んでた? 』
真 『 ごめんなさい。もう自分のコトで精いっぱいで 』
岩 『 。。。。。。。。。 』
とそのとき、背中をつつくAKBが僕にこそっと耳打ち。
AKB 『 この人、タカギじゃなくてカトウでした 』
岩 『 そっか、そーだよね。タカギさんのことは本人に訊くよ。で、カトウさん、タイムどーだった? 』
真 『 あ、ワタシですか。ワタシは3h09'でした 』
こうしてわずか3回の15kmビルドアップで大幅自己ベスト更新。
8回目のフルマラソンで315を切ってしまった。
はっきり言ってMY☆STARの練習のタマモノでもなんでもない。
ましてや岩本なんか指導なんかないに等しいばかりか、タカギさんと呼び続けるアリサマ・・・。
そしてこのヒト、陸連登録をしていないという。
大混雑のCブロックからのスタートだった。
陸連登録していないので当然、記録も公認されない。
でもこのコだったら明日陸連登録してあさって走っても315達成だ、とそのときは思った。
どこで狙うか・・・。
北海道に決定。
峠走 & ビルドアップ & インターバル な日々。
こういうとき、人はとめられない。
案の定、壊れた。
故障を持ったまま北海道に出走。
でもこのコなら8割の出来でも315なら、と考えた岩本の完全な判断ミス。
結果、途中棄権 ⇒ 救急搬送。。。
その後はじっくり仕上げ、強くは追い込まずに、おとといつくばマラソンに出走。
北海道のトラウマからかなりの安全運転。
20km地点でゴーサインを出すも、
「 まだまだじっくり行きます。25kmから切り替えます 」 と。
結局29kmからギアチェンジ。
ゴールは3h11'18"。
幻の309から北海道の途中棄権を経て、9ヶ月目の大願成就。
前半ハーフ:1h36'37"
後半ハーフ:1h34'21"
おめでとう!高木さん・・・、じゃなかった。
真理さんおめでとう!
ここは通過点。
思いっきり突き抜けちゃってください。
注)MY☆STARにはタカギさんは存在しません。
しかし、今日からこのコ、タカギさんと呼ばれることでしょう。