激しく長いので分割して読まれることをおススメします。
先週末、比較的大掛かりなポイント練習を実施し、翌日の月曜に血液採取。
昨日、検査結果が出てきました。
主に知りたかったことは以下の3点。
◆肝機能
➡ 慢性疲労時には高い値が出ます。
※疲れていて走れないのか、走力が落ちて(または練習不足で)走れないかの目安になりますよね。
レース前、疲労残りが怖いものの、走力の衰えが気になって逡巡することありません?
◆筋肉の破壊度合い
➡ CPKの数値が指標です。
※高いほど筋肉破壊、運動の負荷の高さ、または運動の強度に対する補給(破壊防止&再構築のための栄養摂取)の過不足の指標になります。
◆貧血
➡ ヘモグロビンの値(のみにフォーカス)です。
※単純に低ければ貧血。高強度の鍛錬期には気付くとなっているケースあり。
ということで、先週はレースに向けてのポイント週でした。
ここで強化を図り、その後、これまで強化の代償として発生した問題を徐々に修復していく作業に入るわけです。
と、文章にするとものすごく計画的なように読めますが、ランナーの皆さんが普通に行っている・・・、
頑張る➡疲労を抜く➡レース!
ってやつです。
ではちょっと細かく見ていくことにしましょう。
まず肝機能。
余白があり過ぎるので折り込んでいますが、『 値 』とあるのは『 測定値 』です。
岩本はお医者でもないし、無責任なことは書けないので実際に走るお医者様たちがら解りやすく説明してもらった通りを書くとしましょう。
【AST(GOT)】(だけじゃないけど)が基準値を超えています。
折り込んでいて隠れていますが、赤文字の56の左には『H 』の文字。
つまり 高いですよ ということです。
これは端的に言うとランナーの場合、全身疲労を示す数値と捉えていいとのことです。
(ちなみにスパルタスロン初挑戦だった2000年にはレース5週間前に55という数値が出てぶったまげました⬇。
そのときは疲労困憊で歩くのも億劫だったんですよね(笑)。
でもレースにはちゃんと戻ってました(と思います)。
見えてくること・・・、
今のこのスピードのなさ、キレの悪さ、カラダの重さ、これは練習による疲労であって、走力が落ちていたり、練習不足でなまってしまったり、ではないぞ!ということ。
つまり、問題が解決されれば元の状態以上!が待っているわけです(そうだといいなぁw)。
練習量を落とし、摂るものをしっかり摂って元に戻せ!でもあります。
で、この時期特に気をつけるべきは「摂らない方がいいもの」を控える。
詳しくは省きますが、色々修復するよ!ってときに要らんモノ摂ってたらそれらの退治(分解&無毒化)のために修復用の様々な「摂るべきもの」が使われてしまい修復不充分、ということ。
まさに「何摂っても、オレ 効かないんすよね」
という状態。
話を戻しましょう。
・・・ではなく、果たして岩本、戻るのでしょうか、元に(笑)。
で、次。
筋肉の破壊度合い。
⬆の検査表にある一番下のオレンジアンダーライン。
【CK(CPK)】です。
基準値が62〜287のところ・・・、
赤文字(基準値オーバー)
787
これは一般的には ヤバい 数値だそうです。
このCPK、健康なランナーの場合、激しい運動によって筋肉が破壊されて流れ出した酵素の数値です。
ここから見えてくることが4つ。
・明らかなオーバートレーニング、ということ。
でもスパルタスロンのレース直後はもう一桁高い9000あたりまで上昇していたので、
というより、つまりはそういう競技なので仕方ないかな、と。
ちなみに月間100km以下で東京マラソンを5時間以上かけて完走する人なんかはフツーに10000越えてます。千じゃないですよ。万です。岩本のスパルタスロンよりよっぽどヤバい。やるならちゃんとやらないと、マラソンはマジ身体に悪いです。ただちに影響はないレベル ですが。
・むしろ787という数値で収まっているコトの方を驚くべきかな?な練習内容なので、ある意味
これは安心材料。強度オッケーじゃん。でもちゃんと壊れてるし。ということ。
壊れなければ再構築(いわゆる超回復)、つまり強化ではないので。
RUN前中後はエネルギーだけではなく、損傷予防&回復系アミノ酸の摂取をまめにしたからこそ、この数値でおさまっていると見ていいのかと思います。
(もちろんRUNのエネルギーである糖質が不足したら脂肪を燃焼する以上に筋肉を溶かして『食い』ますからね)
・翌日、筋肉痛がまったくない。
CPKは筋肉が破壊されると出てきます。
なので、間違いなく測定値787に相当する破壊があったはず。
にもかかわらず翌日に筋肉痛が皆無、ということは787の破壊を上回る修復を翌日までにさっさと済ませているということ。
でしょう。
(修復後もCPKは破壊の痕跡として血液中に残ります)
これは修復しながらのRUNと、RUN後の修復がうまくいったということだと思います。
・最後に以上のことから・・・。
ポイント練習として取り組んだ峠走やロング練習後、CPK値が上がっていなければ、つまり破壊がなかったこと、になるわけで、そうなると再構築もないわけで、結果それはポイント練習ではなく維持のためのRUN、つまりは「つなぎ」ということになり、もう少し強度か量を工夫する、という指針にもなるのでは、ということ。
だって 破壊➡修復➡超回復 がポイント練習だから。
で、最後に貧血度。
いや、貧血度とかっていうと、誰もが普通に持ってていいもののように見えちゃいますが、貧血は「体質」ではなく「病気」です。
「体質」は改善するもの。
「病気」は治すもの、ですよ。
おっと逸れた。
ここでは単純に血色素量(ヘモグロビン値)で判断。
アンダーラインの3項目がすべて基準値以下です。
(折り込み部分に『L』、つまり低いぞ、と出ています)
で、ヘモグロビン値。
12.6
低いです。
岩本の場合、通常は14.5前後。
それより15%低い数値です。
ということは・・・、
ふ〜ん、ちょっと低いね
では済みません。。。
15%低いということは隣を走っている正常値のランナーよりも15%も酸素が薄い所を走っているのと同じことになります。
みんながサロマ湖を走っている時にひとり標高1500mを走っているということ。
つまり酸素量で15%不利、というか単純に苦しいってことですよね、カラダが。
はい。
ランナーの貧血の原因・・・、
諸説あります。
汗で出ちゃう。
とか
着地の衝撃でヘモグロビンが損傷&変形、形状的に(機能は正常なのに)不完全というレッテルを貼られ体外へ排泄されてしまう。
とか
で、やはり一番信憑性を感じるのは、やはり血液さえも「食」ってしまっているのでは、ということ。
レース前の検査で基準値(14.4)なのにゴール後貧血(11.0)という恐ろしい数値がそれを物語るのではないか、と思うのです。
と客観的に並べてみましたが、やはりこのヘモグロビン値12.6はあと1ヶ月では普通ならなかなか戻りにくい数値。
走って、食べて、寝て、でうまくレースまでにピークに持っていきたいと思います。
毎週月曜、データとして血液検査の結果を残していいこうと思います。