勾配。
コウバイと読む。
勾配を好む人を勾配マニアと呼ばれるようになって久しいが、その呼び方自体は普及していない。
理由は簡単。
岩本が勝手に、しかも思いつきで、たった今呼び始めたからに他ならない。
この言葉が今後ランニング雑誌はもとより、ランナーBlogに頻繁に登場することにあるであろうことは容易に想像........................中略。
さて、勾配といえば何といっても勾配標識。
コレなしには語れまい。
勾配標識、これ。
「急坂だから注意しましょう」
というエリアで出没する黄色いアイツ。
この麗しきフォルムと、ビバ激坂!感いっぱいのカラーリングこそ、勾配マニアのタマシイをつかんで離さないのだそうだ。
実は我がチームにも勾配マニアが多数。
そのうちのひとり、Jさん(♀)は泣く子も号泣な勾配マニア。
勾配欲しに激坂の近くに自宅を買ったほど。
言うなれば、勾配を購買したと言っても華厳の滝.......いや過言ではないのだ。
そのJさん、あるときTwitter上でこんな画像を載せてきた。
これぞ麗しき20%オーバー、マニアの間では超高値で取り引きされている幻の標識。
さらにグネグネ標識とのセットで希少価値大幅アップだ。
(閑静な住宅街でひとり、夜な夜な黙々とグネグネ坂ダッシュをしているJさん♀が近隣住民からどんな目で見られているか、チームの代表者としてけっこう気になるのだが、当の本人は上りでのヒジの角度の方が気になるらしい)
さて、岩本が過去走ったことがある勾配の標識での最高値は18%。
これは静岡の駿河小山から山梨の山中湖に抜ける三国峠。
走って上れる限界がこの18%あたり?と思っていたら20%画像を見せつけたJさん(♀)、今ではすっかり勾配評論家として有名である。
そのJさんの写真に狂喜乱舞した岩本に世界各国の勾配マニアから届いたのがこの3枚。
小さくて読めないが21%。
出た!22%!
さらに都心にひっそりと立ち尽くす
22%!
ちなみにあの箱根駅伝5区の最も勾配がキツいと言われる恵明学園前の勾配が13%程度。
余談だが、駅伝中継で瀬古さんが「45度」と解説してくださるその13%の勾配、斜度にすると実際は45度より『やや』緩く7.4度だ。
7.4度を約6倍の45度にアレンジすることが出来るあたり、やはり世界の瀬古さんだ。
本当は⬆の22%がどれだけエグい坂か、をお伝えするために箱根5区や瀬古さんを引用したのだが、瀬古さんの偉大さばかりがクローズアップされる展開となってしまったので、ココで少しアカデミックに。。。
(瀬古さんがアカデミックではない、と言っているワケではないので言葉尻を捉えて炎上させないでくださいw)
勾配とは
『 直立座標系でy軸に平行でない直線の式がy=ax+bで与えられたとき............... 』
難しいようなので易しく書くと
『 ちょくりつざひょうけいでわいじくにへいこうでないちょくせんのしきがわいいこーる......... 』
と、全然易しくないので、ズバリ言うと
100m進んだとき、スタート地点よりも15m上っていれば15%の勾配、100m進んだとき、スタート地点よりも22m上っていれば22%の勾配ということ。
スギさんはじめ多くのランナーがゴッチャになっているが、15%の勾配と15度の斜度はまったく別ものなのだ。
では瀬古さんがおっしゃる45度は何%の勾配になるのか・・・、
100m進んだとき、スタート地点よりも100m上っているから→→→文字通り勾配100%!!
その45度の坂、存在する。
それこそが⬇ AB間を結ぶCの坂がそれだ。
世界の瀬古さんの頭の中にはちゃんと存在しているのだ。
(実際には30%が上限のようです➡コレ)
(そもそも道路構造令 第20条では公道の勾配上限がちゃんと設けられています)
で、この勾配マニアの皆さんはもうお気づきかと思うが、大体16%を越えると路面がアスファルトではなくコンクリート舗装で◯がボツボツと付いている。
こんな⬇感じ。
なぜ、コンクリート with ◯ボツボツ になるのか。。。
多くの勾配マニアは◯ボツボツ攻撃で滑り止め作戦!
だと思ってらっしゃる。
過度な勾配をエコヒイキしたくなる気持ちはわかるが、16%や20%でクルマが滑ったり人が転んだりはしない。
ではなぜなのか。
アスファルト舗装をするときはあのトイレットペーパーのお化けのようなローラーで何回も往復し、平にならす必要がある。
あの重たいローラー、16%を越える勾配を降りたら最後、(ほぼ)上れない。
急勾配を戻ることが出来るローラーもあるそうだけど、ブレーキの負担が大きいのでやはりムリ、だそうで仕方なくアスファルト舗装を諦めているとのこと。
岩本、なんでこんなことを知っているのか・・・、
脳みそが下り勾配24%を、まっさかさ〜ま〜に♪(以下略)。
で、さらにどうでもいい情報。
勾配標識のほとんどが下り勾配の標識だ。
こんな風に。
理由はお察しの通り、下りこそスピードが出すぎたりブレーキが加熱したり、と事故に繋がる可能性が高くなるからでしょう。
でも、これだけの急坂、そこにいる本人が上っているのか下っているのかがわからなくなることはおそらくない。
この標識中央に鎮座する矢印は必要なのだろうか。
やはりこれ、「こんな激坂走ってるんだぜ〜!」というランナーの自己満足をより満たすためのモノと推察しているのだが.........。
ところが。。。
上っているはずが実は下りだったり、またはその逆であったりなどということが実際には起こるのである。
こちら➡ ↗↘
と、気付けば笑笑のカウンターでひとり、全世界を敵に回したような愚痴系の独り言を繰り返すオッサンのようなBlogになってきたので・・・、
最後、お口直しに。。。
こまかいだろ。。。
こまかすぎだろ。。。
もっと急だろ。。。
冗談だろ。。。