16日中に記事完成させます。
実はポカリやアクエリアスは真水より吸収が遅い話や、
浸透圧のコト、走っている時の胃の中のコト、などなど続きます。
ファストウォーターというモノを作りました。
マラソン専用のドリンク粉末です。
役割としては経口補膵液のOS-1と同じ目的です。
・脱水予防
・レース中、トイレに行かないために
・給水後の胃のたぷたぷ予防
・足攣り、痙攣の予防
2010年夏、酷暑のBadwaterでの適切な水分を模索していた時、OS-1に出会いました。
人の水分吸収スピードは限られている、でもそれを上回る勢いで発汗してしまう。
いかに素早く、そして失われたものを補うには、ということでズバリ!ビンゴでした。
以来、自分だけではなく雑誌や著書、イベントやセミナーなどあらゆるところで紹介し、ランナーの間にもかなり浸透するようになりました。
今、どこのレースでも救護テントや大会の医務室に常備されるようになりました。
でも・・・、元々OS-1は医療用のモノ。
ゆえ、組成はもの凄くしっかりしています。
反面、病者用食品という扱いになるため、粉末はなかなか手に入らなかったり、また相当高価でもあります。
だったら、病者用食品に分類されるOS-1と同じ目的と中身で、RUNに特化したランナー用の清涼飲料水という分類にして作ったら・・・、
・より入手が簡単に
・より安価で
・よりランニングに適した
モノになる、ということで作りました。
そもそもレース中のランナーにとっての給水とはどういう目的で何が必要でどうあるべきか、にいきます。
(経口補水液とは、その目的とは、が解っている人はココから先の青字部分は飛ばしてください)
走ると汗をかきます。
かき続けると脱水になります(脱水がなぜ悪いかは省きます)。
だから給水が必要になります。
そこで皆さん、まず頭に思い浮かぶのは 水 を飲むこと。
はい、まずすでにこの 水 が盲点です。
身体は 体液(つまり汗など) で満たされています。
体液 は 量 ではなく 濃度 を優先します。
汗として身体の外に出た 体液 と同じ濃度の水分を摂れば体内の体液濃度は変化しません。
ところがここで 水 を摂ったとしましょう。
汗として身体の外に出た分だけ 水 を摂ったとしましょう。
体液量 は走る前と同じ 量 に戻りました。
では 体液濃度 はどうか・・・、水 によって薄められます。
もう一度言います。
身体は 体液の量 ではなく 濃度 を優先します。
いくら体液が発汗によって失われたからといって、ただの 水 を補給したら、それは体液濃度を薄める悪者でしかありません。
そこで身体はその体液濃度を下げた犯人である 水 をどうするか。。。
身体にとどめることなく尿として排泄する作戦をとり、体液濃度を保とうとします。
例えば人間の身体が1000cc入りのビーカーだとしましょう。
ここに果汁100%のオレンジジュースが入っていたとします。
(これが適性濃度の体液)
しかしこのビーカー、小さなヒビが入っていて少しずつ漏れ、中身が800ccになったとします。
(200cc発汗したということで)
そこでビーカーは体液の適正量に戻そうと、水 を失った分の200ccを継ぎ足したとします。
(エイドで200ccの 水 を補給したとします)
さて問題です。ビーカーの中身は何ccでしょうか?
正解! 800+200で1000ccです。
ではこのとき、ビーカー(身体)は元の1000ccに戻ったことを喜んでいるのか?
ぶぶ〜! 水 が入ったせいで中身のオレンジジュースは果汁80%に薄まってしまいました。
もう一度繰り返します。
身体は 体液の量 ではなく 濃度 を優先します。
だからもう一度800ccに戻ってもいいから後から入ってきた 水 200ccを尿として出します。
これが仮に1000cc中、900ccを失って900ccの 水 を補給したとしても、その900ccの 水 を排泄しようとします。
つまり、RUN中、汗で失った水分を補おうと真水を摂る。摂れば摂るほど脱水になる、というわけです。
では何を補給すればいいのか・・・、
簡単!
レース数日前から体外に出た汗を溜めておいてレース中に飲めば、体液量も体液濃度も完全に保たれます。
でもでも、それがムリだから汗の組成とほぼ同じモノで体液と同じ濃度のモノを摂った方がいい、ということで作ったのが、コレです。
時間がなくなりました。
後で続きます。
はい。お待たせしました。続けます。
ランニング中、「補給」として口に入れるものは次の3つです。
・水
・エネルギー
・アミノ酸
この 水 のお話をしているのがこの記事です。
他にエネルギーとアミノ酸を摂る必要があるのですが、水 とは別途摂る、ということ前提で進めます。
ランニング中の水分補給は・・・、
・吸収の速さ
・体液との濃度差
が重要です。
ということで吸収の速さについてです。
ポカリやアクエリアスは体液とほぼ同じ浸透圧(アイソトニック)です。
よって、圧が一緒ですから身体に浸み込みにくいのですね。
理由は糖濃度が3%を越えているので糖質の吸収を優先するから、です。
だったら薄めればいいじゃん!なのだけど、まぁ薄めないよりはその方がいいので希望者はどうぞ。
では体液よりも低い浸透圧(ハイポとニック)だったらどうか、というとこれは吸収が速いです。
低いほどよし、です。
OS-1やその他ハイポとニック飲料はこれに分類されます。
でも・・・、ランニング時には別にエネルギーも摂るよね、だとしたら胃の中でブレンドされて結局のところ糖濃度が上がって吸収が遅くなるんじゃないの?
はい。正解です。
なので、ランニングに特化したドリンクとしてファストウォーターを作ったわけです。
実はファストウォーター、経口補水液の定義に当てはめると糖濃度の値が低いため、その定義を満たしていません。
経口補水液の定義を捨てても、吸収の速いモノを作った方がいいのではないか、ということでしの判断です。
現在市販されているドリンクの中では一番の吸収速度となりました。
と、ここまで書いたことを振り返ってみて思ったのですが、
何回かに分けて書いているものだから非常に解りにくくなってますよね(笑)?
新たな記事でちゃんとまとめます。
そこでは数字的な比較データなどもカバーしましょう。
ということで、一応ここまで。
暖かいところに行きたい。。。