まな板シリーズ、ウルトラ編です。
今週末はいよいよ富士五湖ですね。
多くの方が初ウルトラに挑戦する日となります。
あと3日、ココまで来たらやることはナシ!
よく食べてよく寝る!
の前に…………レース前日&当日の行動次第でレースのツラさや楽しさも変わってきます。
補給とかペースとかね。
が……………….今日はそういうお話ではなく、心構えについて。
まず、トップ10に入るレベルならいざ知らず、実は参加者(完走者)のほぼ全員がレース中にちゃんとつぶれています。
だからトップ10に入ることはない、と思っているアナタもつぶれます。
もう絶対につぶれます。
でも安心してください。トップ10以外は全員つぶれるんですから。
アナタはつぶれる、アナタはつぶれる〜!
いや、脅している訳でもザマァ見ろと言ってる訳でもなく、ここから先はいいお話です。
つまりアナタの周囲のウルトラの先輩達も(トップ10以外)全員つぶれて完走者になっています。
チマタで読まれている
『100kmマラソンは誰でも快走できる』(ランナーズブックス 岩本能史著)
なる本がありますが、そりゃぁもうウソばっかり(笑)。
よくもまぁ、イケシャーシャーと「誰でも快走」とか言っちゃえるもんです。
快走なんてとんでもない!ぜっっったいにつぶれます。
つ・ま・り・・・、
速いも遅いもいっぱい走った人もそうでない人も、全員つぶれるんです。
つぶれてからがウルトラ。
そして誰の場合もつぶれた以上、同じ状態。優劣はないです。
ただ、進んでさえいれば必ずゴールにはたどり着けます。
それだけを信じて進むのみ。
高いお金払って尋常ではない苦しみを味わえるんですからアナタはとっても幸せ者。
苦しみを楽しみましょう。
で、前置きはこのくらいにして、
レース中はアナタが後ろ向きな場合、後ろ向きな人が集まってきます。
「つらいですねぇ。やめたいですねぇ。なんでエントリーしちゃったんだろう」
と、こんな人ばかりが近寄ってきます。
エイドでも、
「あら、つらそうね。休んでいく?大丈夫?顔色悪いわよ」
と、こんな扱いを受けます。
なぜか→→→マイナスな人にはマイナスばかりが寄って来るモノなのです。
そしてお互い足をひっぱり合います。
同じ傷を舐め合います。
舐め合いながら舐め合い過ぎて傷が化膿し、化膿した膿が舐めた舌にも付着して…………
つまり事態を悪化させるだけです。
ではどうしたらいいか・・・、
笑ってましょう。
変なクスリ、飲んだ?
と思われてもマイナス星人が傷を舐めようと舌を伸ばしてくるよりマシ。
元気な振りをしていると元気な人と元気な対応しか寄ってきません。
これ間違いないです。
あと天候。
「何があってもぜってー負けねぇ!雨雪歓迎、ヒトはヒト。ワタシャ負けねぇざまぁみろ!」
と100回唱えましょう。
「雨イヤだなぁ」「降っちゃったよぉ」「つらいレースになりそうだ・・・」
と口に出してみてください。
どんどん暗く虚しく悲しくツラくなります。
周囲のマイナス発言には耳を塞ぐこと。
そしてあと100回、
「何があってもぜってー負けねぇ!雨雪歓迎、ヒトはヒト。ワタシャ負けねぇざまぁみろ!」
ウルトラの才能なんか99%のヒトには備わっていません。
が………...もし才能というモノがあるとしたら、それは「覚悟を作れる能力」です。
やると決めたんだからやる!
という覚悟、作りましょう。
それだけでなんとかなるもんです。
あとね、アナタの心の奥底にどんより沈殿している「練習不足どうしよう」という気持ち。
それ97.5%のヒトが同じ気持ちをかかえてます。
だけではなく、実際「無謀!」と思えるほど、正真正銘言語道断的真の練習不足です。
それでも何とかなるんです。
だってたかだか100kmやそこらですから。
皇居20周ですよ!いけますから。
じゃなかった!みんな練習不足なんです。だからいーんです。
で、最後にちょっと技術的なこと。
前日受付会場などで動き回らないこと。
立つ&歩くは走るよりはるかに脚にダメージを残します。
翌日に競技種目(出番)のあるオリンピック選手は一生の晴れ舞台にもかかわらず、開会式に出ませんよね?
絶対に出ませんよね?
走りさえすれど絶対に開会式には出ませんよね?
どうしてだかわかります?
立つ&歩くはもの凄いダメージだからです。
アナタがもし、北島康介より浅田真央よりカール・ルイスよりQちゃんよりレジェンド葛西よりも強靭だったら許します。
いくらでも歩き回って疲れ果ててください。
で、その日、路上で苦しんでいるアナタ達を尻目にヘソのゴマ取りながらビール飲んでヘロヘロなダメ人間岩本からひとこと。
勇気を出してエントリーして、恐怖に打ち勝ってスタートラインに立ったアナタ、ウルトラに敗者なし。すでに勝者です。おめでとう&頑張って。