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陸脚がない人の100km練習法


陸脚がない。。。
陸上部の人のようなビュンビュン走れちゃう脚ではない人。
子供の頃かけっこが遅かったとか、現在でもスピード練習が苦手とか、
つまりはすごーく多くの市民ランナーに当てはまる人のコトです。

4月24日は富士五湖ウルトラ。
ときを遡ること2005年、この年も富士五湖は4月24日でした。
つまり、今年と同じカレンダー配置だったんですね。
ということできょうは陸脚がないある女性の富士五湖100kmまでの40日間の練習内容を。。。
当時のフルベストは3h47’
この前年の富士五湖が初100kmで10h40’なので目標は限りなく10時間に近いゴール。

まずポイント中のポイント練習として取り組んだのが3月第1週の2日間セット練。
当時、3月第1週はお台場で24時間走の大会がありました。
そのサブ種目として、土と日にそれぞれ6時間走があったのでそれを利用。
その日からレースまでの練習内容です。
ポイント練習は赤で記しました
日付の黄色は週末を意味します

◆ 3月
5 お台場 6時間走 60km
6 お台場 6時間走 47km(実質5時間半程度)

7 OFF
8 OFF
9 9km
10 9km
11 OFF
12 30km 3h03’
13 21km 2h06’

14 9km
15 9.2km
16 OFF
17 12.5km
18 OFF
19 40km 3h48’
20 OFF (発熱)

21 14.7km
22 OFF
23 OFF
24 12.7km
25 OFF
26 19.2km
27 50km 5h11’ 奥武蔵グリーンライン

28 OFF
29 11km
30 6km + 9km
31 13km
4/1 OFF
2 35km 3h27’
3 20km 2h01’

4 9km
5 9km
6 9km
7 7km
8 OFF
9 35km 3h31’  + 5km
10 4km

11 OFF
12 OFF
13 6km
14 6km + 9km
15 6km
16 9.5km
17 25km 2h24’

18 9km
19 7km + 9km
20 OFF
21 9.5km
22 9.5km
23 OFF
24 富士五湖100km 9h50’43”

見えてくるのは。。。
・意外にもOFFが多いこと
・徹底した週末セット練
・徹底したレースペース走
・なぜかスピード練習ゼロ

セット練は前日の疲労が残る重い脚で行うことで、レース後半の強い脚づくりに役立っていると思われます。
(昨日フルマラソンだった人、チャンスは今日!)

ロング練習のペースがベタベタのレースペースということは、レースでのイーブンペース維持に役立っていると思われます。
練習がある程度できている場合、「前半貯金」作戦はやはり魔物ですから。
(このときは入りの5kmが28’07”。最速ラップは75〜80kmの26’55”)

OFFが多いこと、スピード練習をしていないことは・・・・・・よくわかりません(笑)。

この3年後までタイム更新は続き、2008年は9h36’でした。
(3月第1週のお台場6時間×2日間は毎年実施。当時フルは3h28’)

こんなに詳しいのはなぜか?・・・・・家族だからです(笑)。

ということで、練習メニューを作る上でのほんの一例です。
ご利用は計画的に♪


 


フルのレースを100kmレースにつなげる


先日沖縄本島で行われたNAGOURAマラソン100km。

そこに出走したのは那覇市のカツ丼屋の若旦那、ポールくん(日本人)。
彼、100kmは12月のサザンコースト以来の2回目。
サザンコーストでは11時間13分のゴールでした。

であるにもかかわらず、今回のレースの目標はサブ10。
レース2週前は今シーズンのフル勝負レース、おきなわマラソン。
そこでは自己ベストの3h18’だから、サブ10はまったく問題なく達成可能・・・、
なのだけど、サザンコーストが11時間13分(笑)。

NAG0URAマラソン100km、結果は9h28’で目標達成。

2週前のおきなわマラソンをうまく活かしたプランが達成のカギだったようなのでそれを紹介しましょう。。。

日 おきなわマラソン 42km
月 ペース走               20km   5’00”/km
火 ビルドアップ   15km
合計 3日間     77km

という感じでした。
「点」を「線」にして本番レースに向かう、って大事だな、と納得した次第。

普通・・・、
日 おきなわマラソン 42km
月 OFF
火 60分ジョグ
水 スピード練習

のような流れを作るのが一般的でしょうか。
脚をスピードと距離で追い込んだフルマラソンを起点に作る「セット練」。
今回のこのケースは
「フルの2週後に100km」というちょっと間隔短めな例ですけど、3週、4週空いた場合ももちろん応用可能だと思います。
ただ、強度や距離は人それぞれの組み立てがあると思うけれど、ご参考に。。。

あとポールいわく・・・、
・計画的にして充分な補給
・ゆっくり入り、後半50kmの方が速いペース設定
・ゴチャゴチャ考えず、5kmを20回繰り返すだけのシンプル発想
などもうまくいってのこと、とのことでした。。。


ポールの奥様、ジェシカさん。



横浜マラソン、名古屋ウィメンズEXPOのお知らせ


いよいよ今週末に迫った2つの都市型市民マラソン。
当然両方とも大規模なエキスポも展開されます。
レースには出ないけどエキスポ行くぞ〜!って人も多いのではないでしょうか。

3月11日(金)、12日(土)


まずはMEDALISTブース。。。
「岩本に脅されて来ました」
のひと言で1000円以上お買い上げの皆さんにメダリスト500ml用を1個プレゼント。です。
レースに出るならジャスト1000円のセットもあります。

中身は・・・、
グレープフルーツジェル(エナジージェル) 1
アップルジェル(エナジージェル)     1
アミノダイレクト(BCAA入りRUN用サプリ)3
メダリスト500ml用(クエン酸サプリ)   1

こんな感じです。


 


100km向けロング練習の切り上げどき


レース何日前までならロングをやってもいいのか、という切り上げどきではなく、1回のロング練習時でのやめどきのことを指しています。

そりゃ、決めた距離を走りきれればいいのだけど、そもそもその「決めた距離」って誰が決めたのか、その数字は最適なものなのか、ってのは神のみぞ・・・の世界。

だから皆さん、レースから逆算して2ヶ月、3ヶ月からポイント練習としてのロング練習を最良と思えるタイミングと距離をいくつか配置しているのではないでしょうか。

100kmレースに向けて、本当の理想はレースまでの100日で走行距離1000km、1回に走る最長は70kmあたりなのだろうけど(もちろん無駄や蓄積疲労がなければもっと多い方がいいのでしょうけど)、これ、なかなか難しいものでもありますよね。

だから例えば、
「今日はレース5週前だから50km走をやるぞ!」
と決めて、それを完遂できるように頑張る。
もちろんそれは理想。

でも、例えばその50km走が本当につらくてキツくて苦しくて、でも決めたことだし根性なしになりたくないから残り15kmを歩いたり歩くほどのペースを繰り返して、それでもなんとか50km走を完遂しました、とします。

さて、これってアリなのでしょうか?
(あくまでも感覚的に、ですが)フルのタイムが4時間±1時間の走力のランナーであれば、その50km走は多分5’00”/km〜6’30”/kmあたりで入って途中上げ下げはあってもキツくなれば徐々に落ちていくのではないでしょうか。

例えばこういうAさんというランナーがいたとします。
最近のフルは3時間30分。
レースの目標は10時間半以内。
今日のロング練習は50km予定。

この場合Aさんは多分5’30”/km位で入って行けるところまで行く。
40kmあたりからペースが落ち始め、45kmあたりでは7’30”/kmまで落ちた。

こういう場合、あながたAさんならどうしますか?
僕ならやめます(または僕の家族ならやめさせます)。
7’30”/kmまで落ちた時点で終了です。
仮に残りの5kmをズブズブになりながらどうにかコンプリートしたとします。
でも多分残りの5kmって破壊行為でしかないように思うんですよね。

「ちょっと待って!根性が鍛えれられるんじゃない?」
という声、たしかにあるかもだけど、根性って鍛えてつくものというより、どんどん磨り減っていくものだと思うのですよ。
(てゆーか、「根性 ってそもそも何w?」が本音です。。。)

では45kmからの5kmをやめて何をすればいいのか?
とにかく1秒でも早くたんぱく質などの身体を作るモノの補給です。
残り5kmをうなだれて歩き通すより、走った45kmが身になるはずです。
(歩行練習はそれはそれで別メニューとして採り入れるのはアリだと思います)

「レース中、『あれだけやったんだ!』という自信にしたいので完遂したい!」
はい。ご自由にどうぞ、です。

では「やめどき」の判断材料ですが、↑のAさんのように極端にペースが落ちた時、ってことですが、その前に極端にペースが落ちた原因を探す必要があります。

まず、コンビニや自販機などでエナジードリンクを摂る。
エナジードリンクを1本摂ることで「ガス欠だった!」のであれば2分あれば復活します。
(ただ、2分後の走り出しは脚がピキピキと軋んで重いと思います。すぐ麻痺しますが)
ここ、盲点です。空腹を感じなくてもフツーにガス欠に陥ることは多々あります。
(それに気づかずに自分の走力を責め、自分の脚を過小評価していませんか?もったいないです。。。あと次への課題と対策が埋もれます)

ガス欠ではなかった場合、エナジードリンクはカフェインやその他の成分で一時的に疲労を飛ばしてくれます。
それで走れるならGO!です。

ペースが著しく落ち、エナジードリンクが全く効かないのであれば、以降は破壊でしかないのでサッサと終了→たんぱく質摂取。

そして出来なかった自分を責めない。
さらに次のポイント練習の課題と対策を明確にする。
その方がレースはうまくいくはずです。


で、ついでなので。。。
ウルトラレースに向けて身体を作っている時期って、慢性疲労状態であることが少なくありません。
それがいい悪いは別として(なぜってウルトラ自体、身体にものすごく悪いのだから)、その慢性疲労状態のときって、身体の重さやダルさに大きな波があります。
「昨日まで3日間軽かったのだけど、肝心の今日のポイントロング練習は入りから重たくて3km行っても5km行ってもまったく軽くならず、どんどん重くなるだけ。しかもいつものように自然と上がってくるペースも逆に維持するのがやっと。まだ5kmも走ってないのに。。。」

と、こんなことがフツーにあります。
「多分、10kmまで行けば身体軽くなるんじゃないかな?でも今は歩きたくてつらくてすぐにでも止まりたいのがホンネ。。。」
こんなケースも迷わずコンビニでエナジードリンクかカフェイン入りジェルで判断です。
それでも覚醒しなければ切り上げて、例えばわずか10km程度での中止だったら翌日とかその翌日に再度、でもいいと思います。


「そんな時間、自由に取れませんよ」
はいごもっとも!それも含めてウルトラ人生です。

ご利用は計画的に♪